映画の主な舞台は留萌本線の「留萌駅」ではなく「増毛駅」なんだけどね。
3月31日をもって留萌本線、石狩沼田~留萌間が廃線になった。
留萌本線と言う名なのに留萌駅が無くなる…(留萌本線は深川~留萌でした)
留萌~増毛間は2016年、一足先に廃線になっています。
増毛のおでん屋「桐子」で出会う二人
年の瀬、ふらりとやってきた三上を映画に誘い食事して、自然に男女の仲になる二人
その銭函駅で妻と別れている三上 妻(いしだあゆみ)の一度の過ちを許せなかった…
1964年東京オリンピックの射撃の選手に選ばれた三上(高倉健)
札幌の刑事で射撃の腕で数々の事件を解決。
函館本線の上砂川支線、砂川駅から上砂川駅へ
上砂川駅も今は無いのですが、この駅は倉本聰のテレビドラマ「昨日、悲別で」の
舞台になっていて「悲別駅」と言う架空の駅になって登場しています。
停車しているキハ、もちろんディーゼルです。
上砂川駅で兄(根津甚八)を待つすず子と恋人(?)の雪夫(宇崎竜童)
すず子の兄、五郎は連続通り魔事件の容疑者で、チンピラの雪夫は喧嘩で自分を殴り倒した三上が刑事だと知ると、すず子を誘い出して雪夫逮捕に協力する。
こういう男いるよね。年取って家庭持って落ち着くと「俺も昔はやんちゃしてて…」とか懐かしそうに宣う輩… だから何?、ですが。
ドラマとは関係ないけれど、川野夏美さんの歌にもなっている「悲別」
留萌から増毛へ ディーゼルが走る
雄冬の船泊まり 三上の故郷
以前この映画を観た時、三上は増毛から連絡船に乗ってるので、雄冬って島だと思ってたんですが、鉄道が無いので船でしか行けない陸の孤島とも言うべき土地でした。
おでん「桐子」のママ(倍賞千恵子)は演歌が大好き
歌謡曲全盛の1979年の年の瀬、歌番組が跋扈してます。映画の中で
「魅せられて」「親父の海」「ジュリーがライバル」等の歌がテレビから流れてますが、3度流れた歌はこの歌
八代演歌の神髄「舟唄」を聴く一番適切なポーズです。はい。
桐子の昔の男が戻ってきた。駅の指名手配の似顔絵をちらと見て、昔、自分の先輩の刑事を射殺した男(室田日出男)と気づく三上
やがて、室田がいるとの通報が入る…桐子の部屋で室田を射殺する三上
刑事に事情聴取を受ける桐子…
写ってないんですが、倍賞千恵子の涙…女の心が痛いほど伝わってきたシーン
「男と女の事ですから」 私はずっと桐子と室田の事だと思って(何訳の分からない事を言ってるんだろ)だったんですが、この男と女って三上と桐子の事なんだと今回やっと理解しました。
桐子は三上と一緒に暮らすことを本気で望んでたんだ。だから垂れ込んだ。室田と別れるために。しかし、現れた刑事が三上だった… 「ああ。そう言う事か」すべてを察した桐子…
女はここできっぱり別れを悟ったのに、男は未練タラタラ…(三上って「桐子」に出向いて会ってる) 高倉健でもそうするのか…(仁侠映画の高倉健なら会いに行ったりしないだろうなあ)
でも高倉健…こんなカッコいいオッサン、リアルで見たことないわ。。。
増毛駅ホーム
増毛を離れ東京で働くために列車に乗ろうとするすず子に声をかける駅員
背中で駅員とすず子の会話を聞いている三上。彼は辞表を破り駅舎のストーブにくべる。刑事を続ける決心をする…
全編、駅を舞台のエモい映画でした、ってこんな感想しか書けない自分が情けない…
駅だけをピックアップしてストーリーを端折りました。
最初に観たのは40年ほど前、鉄道に何の興味もなく北海道の地理も知らない頃なので、ただ観ただけの映画でした。半年前にテレビ東京4Kで放映してたので録画しておいたのを改めて観てみました。時を経て(年取って)伝わる人の心情もあるのだと知り、そして日本の鉄道事情に複雑な思いです。
このままだと日本の赤字ローカル線はどんどん廃線か第3セクター化してゆく。
ますます「青春18きっぷ」の使用範囲が狭くなるじゃないの…(そう言う問題じゃなくて)…
一ヶ月ぶりの記事アップです。記事を書かないって身体に良いねえ。書かねばのストレスが無い。のびのびしてました。期間限定の仕事でのストレス?相当でしたよ。私にPCを教えてた若い職員さん。
「すみません、PCが動かなくなりました…」「…エンターキー押してください」「あ…すみません」これの繰り返しだもんね。「ええ加減にせえよ、オバハン」と、きっと心の中で切れまくってたと思うわ。少女漫画に出てきそうな華奢なイケメンのお兄さん。。。( ̄▽ ̄)