ドS教授が書店の娘に贈った結婚祝いが悲劇の始まり
そのドS教授を演じてるのは、はい右の眼鏡の男、アラン・ドロン
彼を見つめている書店の娘レベッカは、まもなく結婚するまだ十代の娘で。この大学教授ダニエル(ドロン)が顔見知りであるレベッカに結婚祝いに一台のオートバイを贈る。
映画のオープニングです。
バイクで疾走している感じがよく出てます。 アラン・ドロンと
ヒロインのレベッカにマリアンヌ・フェイスフル
結論から言うと、面白い映画です。きっと原作が面白いのだと思う。
大学を出て教師になった真面目で気の弱いところのある恋人と結婚するレベッカ。彼女はすでにダニエルを知っていた。
早朝、まだ新婚の夫が眠っているのを確かめてから、全裸に革のジャンプスーツをまとい
バイクを走らせるレベッカ (このバイク、ハーレーだそうな)
彼女は国境を越え、ドイツのハイデルベルグへ向かう。ダニエルに逢うために、と言うより彼に抱かれるために。
大学教授のダニエルは、恋人とスイスにスキー旅行に来ていたレベッカを恋人よりも先に手を付けるような男だ。(ドロンだからね…彼氏に勝ち目はないわ)
バイクを走らせながらレベッカはひたすら夢想する。ダニエルとの逢瀬を。
もう逢うまいと結婚を早めた彼女なのに、気が付けばダニエルの虜(ドロンだからね。仕方がないわ)
こんな事するからね。ドロンだからね。何しても許されるわ。
あと少し、もうすぐ逢える。あの胸にもう一度…悦びの頂点の彼女…
そして…(この車、左ハンドルだから運転手は無事?)
この映画が公開された1968年、私はティーンエイジャーで、この映画が評判になったのも覚えています。全裸にジャンプスーツをまとったヒロインのエロティシズムも。このヒロインが峰不二子のモデルだそうですが、現在の私から見れば(ふーん)と言う感じでしかなく、(正直言って還暦過ぎてる)私から見れば、小娘にしか見えないのです。大人の女の峰不二子とは違うんじゃないのって気持ちの方が強いのですが、時間の流れには逆らえません。
その小娘を蹂躙する男と虜になってゆく女と言うストーリーを1時間半ほどで上手く収めていて、バイクで疾走する街や森の風景も、早朝の朝もやから段々と人々が行きかうざわめきの様子が感じ取れて、この映画に抱いていた一種の偏見が剥がれました。
ただSEXシーンのサイケな演出や(当時の)女優は脱いでナンボと言う風潮が時代をもろに感じさせます。時代にぶれない男、ドロンはさすがですが。