長部田海床路(じゃないところ)で忘れられない体験をしました。
長部田海床路ってご存知ですか。下の写真の場所です。熊本県の八代海にあります。
満潮時は海の中に電信柱が続いているのが見えますが、潮が引くと沖の方まで続く道が現れます。

私はこのCMで知りました。このCMの最後に登場します。
この道は観光用ではなく海苔の養殖業者さんたちの生活道路なのですが、このCMの頃から一般に知られるようになり、今では観光名所になっています。
人によっては「千と千尋の神隠し」で知った人もいるようです。私もこのアニメを見ていますが、あまり記憶にありません。
私、ともかくこの幻想的な場所に一度行ってみたかったのです。突然その機会に恵まれました。何故か娘と一緒に熊本に出かける事になりまして、しかし娘の目的は私には興味のないものでしたので別行動になりました。
私一人なら行きたいところへ行こう。色々知らべて列車でいく方法、バスで行く方法があるのを知りました。
列車なら「あまくさみすみ線」ディーゼルだ。乗ってみたい。しかし最寄り駅(住吉駅)から徒歩17分…ここからバスに乗り換えて…つなぎが悪い。バスなら長部田の停留場からすぐみたい。バスにしました。
熊本の街の一番の繁華街にあるショッピングセンターの「サクラマチクマモト」の1階のバスターミナルからバスに乗り込んで50分ほど。15時すぎに乗車しました。
熊本市の中心地を過ぎ、市街地を過ぎ、海岸沿いをバスが走る。やがて海が見えてきました。時間は4時すぎ。この日の干潮は午後6時頃で、その前後3時間位が見頃だそうで時間的にもちょうど良いのでは。
バスには私の前の座席に若い女性が一人座っていました。
長部田の停留所に着きました。前の座席の女性が降りました。私も続いて降りました。前方に横断歩道が見えたのでそこまで歩いて横断歩道を横切ると帰りのバス停があり、女性が足を止めて帰りの時間を確かめていました。私も覗いて「ああ1時間あるわ。充分やわ」
さっきバスの車窓から海に続く電柱が見えていました。二人ともその方向へ歩き出します。
私、ふとその若い女性に話しかけたのです。とても可愛い人でした。(だから話しかけたんだけどね)
「お一人で来られたんですか?」
「いえ、友達と一緒なんですが、友達は今、お芝居を見てるんです」
「あーっ! ひょっとして田中ナントカって言う人が出てる芝居ですか!?」
「はい、そうです。そうです」
「あー、私と同じだわ。私の娘も今、その芝居を見てるんですよ!」
実は8月の終わり頃に娘から突然「お母さん、熊本に行ってみたくない?」と誘われまして。「熊本?なんで?」「SixSTONSの田中樹の芝居が熊本であるねん。ほんまは全国ツアーなんやけど、ぜんぶ申し込んだら熊本だけ当たってん」
はあ?なにそれ?あんたはスノーマンの目黒蓮のファンと違うの?(2年前のスノーマンの東京ドームのコンサートのときに東京まで同行したがな)
「スノーマンの活動がない時は寂しいやん。その間は別の推しにも目を向けとくねん」
はあ…何かよく分からん…田中樹って誰やねん…(たなかじゅり、と読むらしい)
SixSTONESと言うアイドルグループの一人で(京本政樹の息子がメンバーにいるそうです)、今回ソロで芝居の主役をするらしい。芝居名は「ぼくらの七日間戦争」だって。
「あ、それ映画であったよ。宮沢りえが主演してたけど…」「ああ、そうらしいね。主人公を変えたのかな」
そんな会話で娘の誘いを受けました。娘と一緒に推し活をしていた友人が今回は外れたんだとか。「二人分で申し込まれへんの?」と訊けば「紙のチケットは一人しか申し込まれへんねん」とか。なんだかよく分からないけど。つまり、娘は熊本まで一人で行くのが不安だったんだろうなあ。子供二人をおいて出かけるしね。昭和人間の私としては「あんな幼い子供を置いて旅行するのか!」なんだけど婿殿が承諾してくれて面倒も見ててくれるらしいから、まあいいか。
そんな訳でその若い女性が私と同じ境遇(?)と知り、いっぺんに打ち解けたのでした。

彼女は愛媛から来た21歳。若い!「娘さんはおいくつですか?」と聞かれたけど、もはや娘の歳も公表できないわ。私の歳、訊かれなかった。良かった…
(彼女も海床路が見たくてやってきたそうだけど、ここを知ったのは二階堂のCMじゃなく「千と千尋の神隠し」で見たからだそうでした。あー、覚えていない…千尋がカオナシと電車に乗っていたシーンは覚えてる。あれは海床路へ続いていたのか。。。)
そんな若くて可愛い彼女と二人で海床路(だと思い込んだ場所)へ向かつて歩いていきました。
とんでもないアクシデントが待ってるとも知らずに…
つづく😅
11/12



















