らんぷの仕業

s’il vous plait  よろしくお願いします。

北海道へ行ってきました。②

少女の頃、北の街に憧れていた。

 

まだ北海道の地理が頭に入っていなかった頃(札幌や函館が北海道のどの辺にあるのかも知らなかった)、私の心を捉えていた二つの北の街、旭川と釧路…

旭川は何と言っても「氷点」の街。中学生の時、ベストセラーになった三浦綾子の小説が原作のドラマ。

旭川の病院長の家庭。妻が浮気中に幼い娘が誘拐されて殺される。夫は妻への復讐として、孤児になった誘拐犯の娘を養女にする。それを知らなかった妻は娘を可愛がるがある日、事実を知り、それからは娘を心理的に虐める…美少女で優等生に成長した娘はやがて自分の出自を知り死を選ぶ… 

妻を新珠三千代、夫を芦田伸介、夫婦の息子を岸田森、そして娘(陽子)を演じたのが内藤洋子。私が小学生の頃から読んでた雑誌「りぼん」の二代目の表紙モデルでした。黒澤明の「赤ひげ」に出演して名前を知られ始めた頃でした。(ちなみに初代は浅野寿々子大橋巨泉夫人です)

当時、凄い評判で大映で映画化もされました。若尾文子と安田道代。ブルジョア家庭の複雑な人間模様の大人のドラマに旭川と言う街に北海道へのロマンを募らせました。

私、これまで6回、北海道旅行してます。すべてツアー。4日間くらいで中の1日は自由行動で、レンタカー借りたり列車に乗ったり。他の日はバスガイドさんのガイドでバス旅。個性豊かなガイドさんばかりに当たりました。それなのに誰一人「氷点」の話をしてくれたガイドさんがいない(旭川を通っても)…もう50年以上前のドラマだから?ひょっとしてどのガイドさんも私より年下だったのかしら…だから誰もご存じなかったのかしら…(またドラマ化されないかな…)

この「氷点」よりも古いベストセラーでやはり映画化、ドラマ化もされた原田康子の「挽歌」の舞台が釧路でした。この小説、どこかサガンの「悲しみよ今日は」に似てるような気がするんですが…

釧路に住むヒロイン怜子(久我美子)がある家庭の夫婦(森雅之高峰三枝子)を翻弄し(夫を誘惑し妻に近づく)やがて妻を死に追いやる…

うん? なんか似てるな。どちらも家庭不和の夫婦がいて、若いヒロインがいて、自死を選ぶ女… そんなストーリーが霧深い北の街に展開する…

そんな物語に夢多き文学少女だった(?)私は旭川、釧路と言うはるかな北国の街へ思いを馳せるのでした。

あ、釧路と言えば最近なら桜木紫乃かな。「ホテルローヤル」の。直木賞を受賞した短編集。どれも切ない話ばかりだった。北の果ての街に立つラブホテルの各部屋で展開する人間の業… 釧路ってどんな町なんだろ、夕陽の美しい幣舞橋ってどんな眺めなんだろ、そんな興味が「釧路湿原から道東、格安5万円旅行」に飛びついたのでした。

 

↓「ホテルローヤル」をちょこっと紹介した記事です。

todorirannpu.hatenadiary.com

 

 

幣舞橋(ヌサマイばし)から釧路川河口を望んで。

 

その幣舞橋です。

 

ドラマ「氷点」の内藤洋子  (ネットからお借りしました)



映画「挽歌」 グラフ日本映画史「ああ銀幕の美女」より

 

 

「挽歌の街に~」と言う歌詞が出てきます。

www.youtube.com

 

 

またまたリコメが遅れます。明日は何とか書きます。m(__)m

なんか疲れが取れません。💦っ 年やあ。。。